以前より格段に味わい深さを増したパックご飯。その進化は止まらず、今では炊き立てのような美味しさを楽しめるようになりました。本記事では、パックご飯の美味しい銘柄とその特徴を交えてご紹介します。
パックご飯の進化│最新の美味しい銘柄とその特徴
近年、パックご飯は単身世帯や高齢者世帯、共働き世帯を中心に急速な需要拡大を見せています。「レトルト食品」というイメージが強いパックご飯は、技術革新により品質が向上し、炊きたてのご飯のようにふっくらとした深い味わいが楽しめるようになりました。
本記事では、進化を遂げるパックご飯の魅力と最新の美味しい銘柄について詳しくご紹介します。
パックご飯の生産量増加の背景
パックご飯は2023年同月と比べ、下表のように増加傾向にあります。
▼前年対比
分類名 | 2024年1月 | 2月 | 3月 | 4月 |
無菌パック米飯 | 5% | 9% | 6% | 4% |
引用:農林水産省|米に関するマンスリーレポート6月号
パックご飯の普及の背景には単身世帯や共働き世帯の増加のほか、「時短」重視の食生活へのシフト、また災害へ備える「非常食」への注目が考えられるでしょう。
パックご飯の製造過程
パックご飯の美味しさの秘密は、次の2種類の製造方法にあります。
- 1.レトルト米飯
- 2.無菌化包装米飯
レトルト米飯
1973年、最初に市販された製法のパックご飯です。正式名称を「容器包装詰加圧熱殺菌米飯」と呼び、次の工程で製造されます。
- 1.選定されたお米を洗米
- 2.蒸気の予備熱で加熱、加水を行う
- 3.気密性のある容器にお米を入れる
- 4.炊飯する
- 5.121℃の高温・高圧の環境下で4分以上の加熱殺菌を行う
レトルト米飯は赤飯やおかゆなどに向いています。高温高圧処理によって無菌化包装米飯よりも長期保存が可能となり、非常食としてストックしておきたいパックご飯です。
無菌化包装米飯
無菌化包装米飯は1987年に登場した新しいパックご飯の製法です。正式名称は「容器包装詰無菌化包装米飯」で、レトルト米飯とは違う製法で作られます。
- 1.選定されたお米を洗米
- 2.超高温瞬間処理や超高圧処理などにより、お米を殺菌する
- 3.炊飯する
- 4.無菌化包装を施す
加圧処理を行わないため、より炊きたてに近い食感と風味を実現できる製法です。レトルト米飯よりも保存期間が短くなりますが、常温保存が可能なのでいざというときにもおいしいご飯が食べられます。
最新の美味しいパックご飯銘柄3選
パックご飯はその新しい製法により、着実に味わい深さを増し、日常的な食事として定着しています。ここでは、最新のパックご飯銘柄を3つご紹介します。
【利便性を追求したパックご飯】中盛ごはん
株式会社ウーケが発表した「中盛ごはん」は、味だけでなくパックご飯特有のデメリットにフォーカスした商品です。特徴は以下をご覧ください。
特徴 | 内容 |
容量を増量 | 220gの内容量は一般的なパックご飯よりも多く、もう少しご飯を足したい方により高い満足感を提供 |
原料へのこだわり | 国内産米と北アルプスの天然水を使用した高品質な商品 |
「あけずにレンチン」が可能 | パックを開封せずに電子レンジで調理ができる新技術を採用し、軽い力で開封できる |
深型容器の採用 | 容器のまま食事できる深型を使用し、混ぜご飯や丼ものにも対応可能 |
パックご飯のおいしさだけでなく食べやすさを追求し、消費者の利便性を向上させています。
【高級ブランド米使用】青天の霹靂
青森県の高級銘柄米「青天の霹靂」を使用し、高品質なお米をいつでも手軽に楽しめるパックご飯です。特徴は次の通り。
特徴 | 内容 |
特A評価の高級米使用 | 「青天の霹靂」はコメ食味ランキングで「特A」と認定されたお米 |
絶妙な味わい | 粘りと適度な甘み、食べ飽きないさっぱりとした味わい |
長期保存が可能 | 製造から8ヶ月日持ちし、災害時の備蓄食として保存可能 |
高級ブランド米の味わいをそのままに、パックご飯の利便性を兼ね備えています。
【福島の思いが込められたパックご飯】ふくふくご飯
福島の浜通り12市町村が丹精込めて育てた「ふくふくご飯」。厳しい基準をクリアした品質の高い福島米のパックご飯は、次のような特徴があります。
特徴 | 内容 |
長期保存が可能 | 製造から約1年の長期保存が可能で、備蓄食として優れている |
深型トレーを採用 | 食べやすい深型トレーにより、食器代わりにもなる |
パックご飯特有のにおいが少ない | ベタつかず、パックご飯特有の臭いも少ない。炊きたてのようなおいしさを、手軽に楽しめる |
「ふくふくご飯」を購入することは、福島復興の支援につながります。約1年もの長期間保存ができるので、日常食だけでなく非常食としても役立つでしょう。
まとめ
パックご飯は現代のニーズを満たす、手軽な食卓にぴったりの食品です。発売当初からさまざまな改良が加えられ、現在では炊き立てのおいしさを味わえるまでに進化しました。
「備蓄食」から「日常食」へと定着するパックご飯は、今後もさらに品質と利便性の向上が期待されます。