お米はここまで進化した|ブランド米が増えた理由とは?

以前からよく見聞きしていたコシヒカリのほかに、現在では青天の霹靂や新之助、サキホコレなどさまざまなお米の銘柄を見かけるようになりました。
日本のお米は今や1,000品種を超えます。実際に作付けされているのは300品種ほどとされていますが、コシヒカリ一強の時代からブランド米が次々と生まれています。
ブランド米が増えた3つの理由

ブランド米が増えている理由には、次の3つが挙げられます。
理由その1.各県が自慢のお米を開発するようになったため
理由その2.暑さに強い新品種が求められているため
理由その3.食べるシーンに合わせたお米作りが進んでいるため
出典:市場ニーズに合う品種開発、最近の米の品種動向|農林水産省
各県が自慢のお米を開発するようになったため
1956年に誕生したコシヒカリは、かつて全国のお米の約4割を占めていた時代もありました。コシヒカリ・あきたこまち・ひとめぼれ・ヒノヒカリの4つが「お米界のスター」として長く愛されてきたのです。
しかし、産地同士の競争が激しくなるなか、各県は「うちでしか作れないおいしいお米を」と独自のブランド米を開発しはじめました。
山形の「つや姫」(2010年デビュー)、北海道の「ゆめぴりか」(2009年)はその代表例。結果としてコシヒカリの割合は約3割まで下がり、さまざまなブランド米が登場する“お米戦国時代”へと突入しました。
暑さに強い新品種が求められているため
近年、夏の猛暑がお米作りに影響しています。2023年は特に厳しく、見た目の品質が最も高いと判定された1等米の割合は、全国平均で61.3%と過去最低を記録しました。
一方で、暑さに強い新品種は1等米比率90%前後の高水準をキープ。新潟「新之助」95.3%、山形「雪若丸」88.1%、秋田「サキホコレ」93.9%という高い結果が出ています。
暑さに強い品種への期待が新しいブランド米の誕生を後押ししています。
食べるシーンに合わせたお米作りが進んでいるため
家でお米を炊く機会が減り、お弁当や外食、コンビニのおにぎりで食事を済ませるシーンが増えていることも理由のひとつです。この多様化に合わせて、用途別の専用品種も次々と開発されてきました。
カレー専用「華麗舞」、お寿司専用「笑みの絆」、リゾット専用「和みリゾット」、米粉パンに向く「ミズホチカラ」「笑みたわわ」など、料理に合わせたお米が登場。食べるシーンが広がるほど、お米の種類も増えていく時代になっています。
全国で生まれた注目のブランド米|北から南までの代表品種

ここからは、くりやで取り扱いのある代表的なブランド米を北から順に9品種ご紹介します。
北海道産米で初めて特Aを獲得。現在では15回連続で認定されています。アミロースが低く粘りが強いのが特徴です。炊きあがりはやわらかくつやがあり、噛みしめるとじわりと甘みが広がります
青森県産で初の特Aを獲得した新ブランド米です。粒はやや大きめで、ほどよいつやとやわらかな白さが魅力。粘りとキレのバランスが良く、上品な甘みが残る味わいです。
岩手県が約10年かけて開発したオリジナル品種。大きめの粒は透明感があり、程よい粘りで軽やかな食感が特徴です。冷めても味が変わらず、おにぎり協会の「おにぎりに合うお米」として入賞も果たしています。
「全国最高水準の食味」を目指して開発された岩手県オリジナル品種です。ふわりとした食感、豊かな甘み、変わらない粘りが特徴。コシヒカリを超える美味しさを追求した最高級品種です。
「コシヒカリを超える極良食味品種」をコンセプトに開発された秋田米の最上位品種。白くつやのある外観、噛むほどに広がる深い甘み、ふっくらとした粒感も味わえます。
10年かけて開発された山形のブランド米。白く美しい見た目と炊きあがりのつやが最大の魅力です。コシヒカリより上品な甘みと旨みが感じられ、適度な粘りとしっかりした粒感も楽しめます。
「つや姫」の弟分として誕生した山形のブランド米。大粒でムッチリとした弾力と、しっかりとした粒感が特徴です。粘りとのバランスにも優れ、丼ものやカレーなど水分の多い料理にも負けません。
新潟県が2008年から開発を進めた新しいプレミアム米。大粒で形が良く、ふっくらツヤツヤのご飯はまろやかな甘みとコクが感じられます。豊潤な甘みと、しっかりとした粘りと弾力をあわせ持つ銘柄です。
コシヒカリ発祥の地・福井県が約6年かけて開発した次世代を担う新品種。絹のような白さとつや、口に広がる優しい甘さ、粒感と粘りがバランス良く調和しています。透明感があり、ぷっくりした大粒のお米です。
各県の品種開発、暑さに強い品種づくり、食事シーンに合わせたお米作り。こうした動きを背景に、日本のお米は今もどんどん進化しています。