「元々お米が好きなのに、お米アレルギーになってしまい困っている。」
このような声を最近よく聞きます。
お米アレルギーのような食物アレルギーの症状は、皮膚の蕁麻疹を始め呼吸困難にまで陥る可能性があるので、あまり安心してお米を食べられませんよね。
そこで今回は、ごはんソムリエ 徳永 真悟(米飯パネリスト)が、お米アレルギーの原因を探ることで、その対策についてもご紹介していきます。
□お米アレルギーの原因って何?
実は、お米アレルギーの原因は様々で、解明されていない部分も多いですが、一つの原因は「残留農薬」です。
アレルギーは、分解できなかったたんぱく質を異常だと体が判断することで発症します。
通常、お米が育つ過程で、農薬や化学肥料は微生物等によって分解されていくのですが、その一部がお米のたんぱく質と融合してしまい、異常なたんぱく質と認識されてしまうのです。
もう一つの原因は、食べるお米の「でんぷん」の種類です。
コシヒカリをご家庭で食べている方は少なくありませんよね?
程良い粘り気と旨味が好評の、日本を代表するブランド米です。
しかし、この粘り気が曲者で、アレルギーを引き起こしている可能性があります。
コシヒカリ系統のお米には、アミロペクチンと呼ばれる複雑な構造をしたでんぷんが多く含まれており、お米アレルギーの方はアミロペクチンを分解する酵素がうまく働いていない可能性があるのです。
さらにもう一つの原因は、「食生活の変化」です。
戦後に食事の欧米化が進むことで、今まであまり食べなかった肉料理や油料理、乳製品等を好んで食すようになりました。
そのおかげで、おなかの中の善玉菌が減り、アレルギーを悪化させる悪玉菌が増加してしまったようです。
□お米アレルギーへの対処法とは?
「残留農薬」が原因で、お米アレルギーになってしまった方への対処法としては、有機栽培米を食べてみるというのはいかがでしょうか?
無農薬のお米ならアレルギーが起こる可能性を減らすことができます。
また、アミロペクチンのようなでんぷんが原因で、アレルギーを起こしている方には、さらりとした食感が特徴の「ササニシキ」を食べることをおすすめします。
ササニシキは、アミロースと呼ばれる単純な構造のでんぷんで多くが構成されており、分解が苦手でも簡単にたんぱく質を取得することができます。
□まとめ
冒頭でもご紹介したように、お米アレルギーの原因は多岐にわたります。
ですので、対処法がわからない場合もございます。
医療機関でのアレルギー検査も大切です。その上でこの記事で紹介した対処法を試してみてください。