福井の新しいお米いちほまれの品種特性についてご紹介します!

福井が誇る新しいブランド米、いちほまれをご存知でしょうか?
福井のなかでも特に美味しいと言われる奥越産のお米で、絶大の人気を得ています。
この記事では、いちほまれの品種特性や開発経緯、誕生秘話について解説します。
また、食味や美味しい食べ方についてもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

□いちほまれの開発物語を知ろう!

*いちほまれの誕生秘話

いちほまれは、コシヒカリの発祥の地である福井が、持てる技術を尽くして2018年に新しく発売したお米です。
コシヒカリの次世代を担う「ポストコシヒカリ」として、およそ6年の歳月をかけて開発され誕生しました。

福井県はコシヒカリを誕生させた後も、約40種以上の品種を誕生させてきました。
それにも関わらず、なぜ6年の長い歳月をかけてさらに新しい品種を開発したのか不思議に感じますよね。
これには、大きく2つの理由が関わっていました。

1つ目は、米の需要が長期的に見て減少傾向にあるなかで、お米の産地間競争が激化したことです。
コシヒカリの発祥の地であるにも関わらず、福井産のコシヒカリは一般的なブランド米と違ってお手頃価格で販売されてきました。
実際、お米の作付面積日本一を誇るコシヒカリは、全国的には新潟県ブランドだと考えられていることもあり、新潟の魚沼産のコシヒカリが人気です。
この事実に、福井県の生産者の多くはじくじたる思いを抱き、福井のお米のブランド力を高めたい思いが強くなったそうです。
それと同時に、福井県民の方に自負と自信を持って欲しいとの思いもありました。

2つ目は、気候の温暖化により暑さに耐えられる良好な品種が求められるようになったことです。
コシヒカリの品種は、稲穂が実る「登熟期」と言われる時期に猛暑にさらされると、お米の部分が白く濁ってしまうことがあります。
温暖化の進行が予想されるなかで、登熟期の高温環境に弱いコシヒカリのブランド評価が下がることや品質低下の問題が危惧されていました。
これらの理由から、福井県を代表する新しいお米の誕生が望まれ、食味が良く高温登熟耐性に優れる「ポストコシヒカリ」の開発が行われてきました。

*いちほまれの開発経緯

ポストコシヒカリとなる新しいお米を生み出すにあたって、具体的に3つの目標が立てられました。
1つ目は、消費者ニーズににあう美味しさのお米を生み出すことです。
ブランド米の世界ではこの理論は通じないことが多いので、消費者ニーズを満たすために開発を行うことはとても斬新的な考えでした。
2つ目は、温暖化による暑さに負けず、倒れないで実る品種を生み出すことです。
3つ目は、病気に強い耐性を持ちながらも、自然への負荷が少ない品種を生み出すことです。

まず1つ目の目標を達成すべく、消費者の声をもとに開発が行われました。
実際に消費者やプロの方から意見をもらい、「どういう味のお米が好みなのか」の分析しました。
その結果、コシヒカリのような強い粘りのお米をあまり好まない方が多いことが分かりました。
一方で、もっちりとしていてなめらかな食感があり、甘さのあるお米を好む方が多いことが調査結果から分かります。
調査結果をもとに、的確な選別が約6年間かけて行われます。
いちほまれの開発には約6年かかっていますが、その間に約20万種の候補を実際に1つずつ田んぼに植え付けて、草丈、穂が出る時期、耐病性、収量をすべて手作業で選抜をしたそうです。
一方で、最先端技術の機械を使った選抜も行われました。
農業生物資源研究所との共同研究による稲の遺伝子により性質を識別する「DNAマーカー」を採用し、高温に強く、品質が良く、美味しい味を持つお米の性質を正確にかつ同時に認識できたので、効率的な選抜につながりました。
こうした選別を経て、20万種から4品種にまで選定されます。
最終的な選定は、県民による食味評価と専門家の意見を踏まえ、県が決定しました。
県内農業者、消費者、農業団体の力を合わせて誕生したいちほまれは、まさに県民が誇りと愛着を持つお米です。

*いちほまれの名前の由来

約40万種から選定された「いちほまれ」の品種名は「越南291号」ですが、偶然に「ふくい」の語呂が入っていることが驚きです。
いちほまれの名前は、日本全国の10万件以上の応募のなかから選ばれたものを採用しています。
「日本一美味しく、誉れ高きお米」であってほしい思いが、その名前に込められています。

□いちほまれはどんな味がするのか?その特徴をご紹介します!

いちほまれの味の特徴は、色の白さとつや、お米の粒感と粘りのバランス、やさしい甘みです。
見た目は、コシヒカリよりもしっとりとしていて、つやがあります。
食べてみると、もっちりとしているのに、さらに粘りも感じられます。
噛んでいくと喉もとにやさしい甘みが広がっていきます。
また、お米のやわらかさがありながら、米粒感も感じられる絶妙な味わいです。
実際に食べた方からも高評価を得ており、全国の皆様からも愛されるお米として評価されています。
食味ランキングで最高位の特A評価を2年連続で獲得しており、その実力は折り紙付きと言えます。
いちほまれの美味しさは日本穀物検定協会による食味官能評価で、コシヒカリの0.55を上回る0.7の評価値を得ており、その確かな味は客観的な数字でも証明されています。

□いちほまれのおすすめの食べ方をご紹介!

いちほまれは、和洋中のおかずなんでも合う万能さがあるオールマイティーお米ですが、
いちほまれのお米の美味しさをより味わうには、歯ごたえのあるおかずと一緒に食べるのをおすすめします。
漬物でシンプルに味わうのも良し、脂との相性も良いので焼肉と食べるのも良いでしょう。
いちほまれはお米そのものが美味しいので、おにぎりで食べるのも非常におすすめです。
具を入れてももちろん美味しくいただけますが、お米の甘さを感じられる塩おにぎりにもぜひ挑戦してみてください。

□いちほまれはどこで買えるのか?

ここまで、いちほまれの誕生の歴史と、その魅力についてお伝えしました。
コシヒカリを凌駕し、福井が100%の自信を持つブランド米のいちほまれは、どこで買えるのかと気になる方も多いのではないでしょうか。
いちほまれは、百貨店や米穀店、一部のスーパーでお買い求めいだだけます。
いちほまれには栽培方法により3種類のグレードに分かれています。
1つ目は、最高級は有機・無農薬栽培をしたいちほまれです。
最上級のグレードにいちほまれは、主に百貨店で取り扱われていて、パッケージも特別仕様となっています。
最上級についで、2つ目は、農薬と化学肥料を従来より50%減らした特別栽培米です。
これは、百貨店のほか、お米マイスターのいるこだわり米穀店で取り扱われています。
そして3つ目は、スタンダードないちほまれで、従来品種に比べ、農薬・化学肥料は20%減を実現しています。
3種類ともそれぞれパッケージデザインが異なります。
スタンダードないちほまれのパッケージは、太陽をモチーフにした非常にシンプルなもので、いちほまれの名称にぴったりのデザインとなっています。

□まとめ

今回は、いちほまれについて詳しく解説しました。
福井が誇るいちほまれを食べてみたくなった方がいらっしゃるのではないでしょうか。
お米のくりやでは、いちほまれの販売をしております。
ぜひ一度試してみたいと考える方は、ぜひ下記に記載しているURLで、お米のくりやのHPにアクセスしてみてください。
https://www.kuriya.jp/category/fukui-ichihomare

米を洗うのが冷たい!そんな方に対処法をご紹介します!

冬の時期は、米を冷たい水で研ぐのが辛いですよね。
しっかり洗いたいけれど、水が冷たくてどうしても軽い洗い方になってしまう方も多いのではないでしょうか。
米を洗うのに冷たい思いをしないで済めば良いですね。

□手が冷たくならない米の洗い方とは?

*ゴム手袋や使い捨て手袋を使ってお米を研ぐ

一番初めに思いつくのが、手袋をはめるという対処法でしょう。
この方法なら直接水に触れることもなく、冷たさが軽減されそうですよね。
またアカギレがあるという方でも傷口に沁みず安心です。
ゴム手袋の場合は厚みが十分にあるので、冷たさ対策になります。
ゴム手袋でお米を研ぐのに抵抗がある人もいらっしゃるでしょう。
お米用のゴム手袋を作って毎回洗えば、衛生的にはそこまで問題ではありません。
毎回手袋を替えるのも一つの方法です。
その際は薄手のビニール製の手袋だと、すぐ捨てられるし費用もそこまでかからないですね。
しかし、一つだけ注意してほしいことがあります。
それは、冷たさ予防には適していない、ということです。
柔らかいビニールは、水の中で水圧に押されて手にくっつきます。
そのため、水の冷たさが手に伝わってしまうのです。

*米研ぎ用のスティックがある

今までは手を使って米を研いできました。
しかし、手を水につけなければ、冷たい思いはしないで済みますよね。
実は、米研ぎのための専用スティックがあります。
しゃもじの先をミキサー上にしたもので、研ぐ部分はシリコンでできているものが多いです。
炊飯器を傷つけず、かつしっかり米を研げるように作られています。
10回程度かき回して、水を捨てるという作業を2~3回繰り返すだけのものがほとんどです。

しかも、研ぐのはもちろん、水切り用の切れ目も備わっています。
この切れ目を使って研ぎ汁を捨てると、お米が外に出ていかないという優れものです。
そのため、米研ぎスティックがあればお米を研ぐときと水を捨てるときの両方で手を濡らす心配が無いのです。

□そもそもお米を冷たい水で洗う必要あるの?

そもそも温かい水でお米を研いでも良いなら、冷たい思いをせずに済みますよね。
しかしおいしいご飯を炊くには、冷水がベストです。
その理由を2つご紹介するので、確認していきましょう。

*お米が水をゆっくり吸収するから

一つ目の理由は、冷水だとお米が水をゆっくり吸収するからです。
少しずつお米が水分を含み、飽和状態に達します。
これによって、米粒の隅々まで水分が満たされ炊きあがりにふっくらとしたご飯が完成するのです。
もし温水を使ってしまったら素早く水分を吸収し、米粒の隅々まで水分が行きわたらなくなります。

丁度良い水分を含んだふっくらしたお米にするには、冷たい水が大切ということですね。

*甘味が逃げやすくなるから

まずはお米が甘くなる理由について簡単にご説明しましょう。
お米の中にはアミラーゼという、でんぷんを分解する酵素が含まれています。
お米はでんぷんから構成されているので、このでんぷんがアミラーゼによって糖に変えられて、甘いご飯ができあがるのです。
アミラーゼが甘味に関係していることがご理解いただけたでしょうか。
では温水とアミラーゼにどのような関係があるのか見ていきましょう。
温かい温度ではアミラーゼなどの酵素は活発に動けるようになります。
そのため、もし温水でお米を研いでしまうと、温水に反応してお米中のアミラーゼが活発に動き出してしまうのです。
まだ研いでいる時にでんぷんが糖に分解されると、大きな問題が生じます。
それは、作られた糖が温水に溶けだして、捨てられてしまうということです。
通常なら炊飯器内に閉じ込められる甘味が、水を捨てるときに一緒に出ていってしまうのはもったいないですよね。
このように、甘味が逃げてしまわないように冷水が必要なのです。
ちなみにたかが温水程度でそこまで変わらないだろう、と思った方もいらっしゃるかもしれません。
実は、アミラーゼなどの酵素は温度が10度違うだけで活発さが2倍異なります。
さらにお米を研ぐことでお米の表面が削れていきます。
これらの作用が合わさると、想像以上の糖分が温水内にしみ出しやすくなるのです。

 

□まとめ

今回は、冷たさを回避する方法からおいしいお米の炊き方までご紹介しました。
お米のくりやでは、様々なお米を取り扱っているので、味覚に合ったお米を探してみませんか。
ソムリエが選んだ、食べ比べセットもご用意しております。
食事をお米から豊かにしたいと思われた方は、ぜひ一度お米のくりやのWebサイトをご覧ください。
https://www.kuriya.jp/item/kiwami-togi