「お米のくりや」はこんな会社です!

お米のくりやは創業明治15年以来約140年以上、老舗の米問屋としてお米一筋に取り組んできた会社です。

現在では、徹底した品質管理を行い、取り扱い量は年間5000精米トン以上。
また、オコメールという今までに無かったような真空包装で2合(300g)お米の商品もドン・キホーテ、東急ハンズ、ロフト、各空港などで販売しております。

□お米のくりやが心掛けていることとは

*お米のくりやの経営理念

一般的に経営理念とは、社員の行動指針や企業のあるべき姿勢を示す重要な役割を担うものです。
そのため、経営理念は企業が活動する上でとても重要なものでしょう。

お米のくりやの経営理念は「わたしたちは自然の恵みに感謝し お米の魅力を伝えていくことで 関わる全ての人に感動と喜び そしてやりがいを与えられる米屋です」というものです。
経営理念の中に「米屋」の文字が入っていて、社長である徳永真悟のお米に対する熱い想いを感じます。

徳永真悟は一族直営の息子ではなく、嫁婿として事業継承しました。
事業継承の心得として先代から3つの言葉をいただいたそうです。
1つ目は「商売は変えても良い」
2つ目は「長く続けることが大切」
3つ目は「大局的に物事を捉える目を養え」です。

商売は変えても良いという言葉に、徳永さんは驚愕したそうです。
確かに、長年続けてきた米屋を「辞めても良い」と言われるとは思いもつかない言葉でした。

1つ目と2つ目の言葉からは、商売を変えないで企業がなくなってしまうよりも、雇用やお客様のためにも長く続けることが大切だと解釈できます。
大局的に物事を捉える目を養うことは、短期的な利益や、好不調に流されずに「大局的」に物事を見ることが重要であるということでしょう。

この3つの言葉を聞いた徳永真悟は、逆に「米屋」により深くこだわることになりました。

お米をお客様にお届けし「美味しかったよ、ありがとう!」と言ってもらえることが「お米のくりや」として存在する意味と価値であると考えています。

お米のくりやには真面目で一生懸命仕事に取り組む若い社員が大勢います。
また、「お米が好き」「お客様から必要とされる」「お客様の喜ぶ顔が見たい」といった思いを社員全員と共有しています。
このことは、お米のくりやの経営理念が社長だけでなく社員を含めた会社全体に浸透している証と言えるでしょう。

*大切にしたい3つの価値観とは

大切にしたい3つの価値観とは「人には無限の可能性があること」「事実は1つ、解釈は無限であること」「やった人しか次の答えはでないということ」です。
個人的には、人には無限大の可能性があるという価値観に強く共感しますが、最初からできないと決めつけてしまうと、新しい挑戦をおこなったり、困難を乗り越えたりできないでしょう。

同じような考え方として、京セラの創業者である稲盛和夫氏の「人間の可能性を追求する」という言葉があります。
仕事において新しいことを成し遂げられる人は、自分の可能性を信じられる人であることを表しているでしょう。
何かをしようとするとき、人間の能力は無限であることを信じ、何としても成し遂げたいという強い願望で努力を続けることが重要です。
人には無限の可能性があることを信じるのは、会社を経営する上で最も重要なことなのかもしれません。

*今後の方向を決めるときのバランス

今後の方向を決めるときは「やりたいこと」「やれること」「もとめられること」この3つのバランスを取る。

この考え方は「Will Can Must」と呼ばれています。
自分を見つめるフレームワークとして使ったことがある人もいるかもしれません。「Will Can Must」とは自社の価値や方向性などを理解するためにも役立つ考え方です。

Willとはやりたいことや、こうなりたいといった意思を指します。
この部分が大きすぎると、現状からかけ離れた実現不可能なものになってしまうかもしれません。

Canとは自分たちだからできる、ということを指します。
この部分が小さいと安易な低価格競争などに巻き込まれるかもしれません。

Mustはするべきこと、周囲から求められていることを指します。
使命、ニーズ、責任、義務といったものが含まれるでしょう。

そしてWill、Can、Mustの3つの要素が重なり合う部分が最もパフォーマンスを発揮できる領域であり、「お米のくりや」のブランド力へ直結します。

また、どれかの要素が極端に大きかったり小さかったりする場合は、会社にとって健全さが崩れてしまうので、3つのバランスを取ることが重要です。
取り組むことが明確になり、進むべき方向が定まるといったメリットがあります。

*ホームグラウンドで戦うことの大切さ

「お米のくりや」では決まらない商談には特徴があるそうです。
その特徴は商談の始まりの段階にあります。
「とりあえず見積もり」「とりあえずサンプル」から始まるお仕事の依頼はかなりの確率で失敗するそうです。

とりあえず見積もりの場合は、コストを中心に判断されてしまうでしょう。
とりあえずサンプルの場合も興味があまりなく、決まらないことが多いです。
このように、共通した特徴のある商談において最も大きな課題は、「お米のくりやの理念」と「お米の魅力」を伝えることが困難なことでしょう。
そこでお米のくりやではお客さんを見積もりやサンプルの前に、工場に呼ぶようにしたそうです。

そうすると、ごはんソムリエの徳永真悟として、お米に対する熱い想い、お米を出荷する上でのこだわりなどをお客さんに知ってもらえます。
そのため、工場を見に来ていただいたお客様の多くは本気で取引をしようと考えてもらえるそうです。
お米のくりやにとって、ホームグラウンドで戦うことは、魅力や強みを最大限に活かす方法なのだと感じました。

*人間がAIに勝てるのは

今後、AIが進化していく中で人が大切にしたいこと、AIに勝てるポイントについて語っていました。
それは「課題の創出」です。
効率や、問題解決方法はAIがやってくれます。
AIにはできないが人間ができるポイントとは、何を必要と感じるか、何に魅力を感じるかといった人の課題の創出です。

その例としてお米のくりやのオコメールが挙げられるでしょう。
オコメールとは2合(300グラム)で約2センチという薄いパッケージに身を包んだお米です。
真空パック処理されているので、新鮮のまま長期保存が可能、1袋が軽いので持ち運びに便利という特徴があります。

パッケージにメッセージを書いて、そのまま郵便で送れるので、ご贈答用として大変喜ばれているそうです。
お引越しの挨拶に持って行ったり、手紙の代わりにオコメールを送ったりすると「お米」は祝の意味もありますので送る方も受け取る方も幸せな気持ちになりますよね。
オコメールはAIでは作ることができないユニークで面白い商品であると感じます。AIで効率的に思考してもお米を薄くパッケージにしようとは考えられないでしょう。

このように課題を創出し、新たな価値を作り出すことはAIではできないことであり、これから人に求められることでしょう。
オコメールはお米のくりやのホームページで購入できるので、気になった方はホームページをご覧になることをおすすめします。

□まとめ

今回はお米のくりやが心掛けていることについて紹介しました。
「お米のくりや」は大切にしたい価値観や今後の方向を決めるときのバランス、ホームグラウンドで戦うといった考えを持っています。

今後も魅力のある企業だと感じて頂くために、経営理念にあるように、自然の恵みに感謝し、お米の魅力を伝えていくことを使命として、社会に必要とされる「お米のくりや」として活動を続けていきます。