体重を気にして、カロリーや脂質を抑えるために、炭水化物抜きダイエットに挑戦する方が増えてきています。
パンやお米、麺類、お菓子などの炭水化物を食べない代わりに、野菜やお肉を摂取するダイエットです。
確かに、炭水化物の過剰摂取は肥満の原因なのですが、完全に炭水化物を抜いてしまうと、かえって体に悪影響がでてしまうことをご存知でしょうか?
そこで今回は、炭水化物抜きダイエットの危険性について解説していきます。
□炭水化物抜きダイエットの危険性
*筋力の低下
基本的に人間は、一日に170gの糖を摂取しなければなりません。
そのほとんどを脳が消費します。
糖を取らなければ当然血糖値は下がり、脂肪もつきにくく痩せていきます。
しかし、同時に体は不足した糖分をアミノ酸から作り出します。
アミノ酸を得るためにたんぱく質を分解し、たんぱく質を得るために自分の筋肉を分解し始めます。
その結果、体重だけでなく筋力も落ちてしまい、痩せる前よりも疲れてしまうのです。
*集中力の低下
糖分は脳と体を活性化し、やる気や集中力を高めてくれます。
炭水化物を抜いてしまうと倦怠感やイライラが残り、勉強や仕事に集中しにくくなります。
どんどん血糖値が低くなっていき、場合によってはうつ病を発症してしまう可能性があります。
*逆に太りやすい体質へ
最初の1~2か月は体重も思い通りに落ち、満足できるかと思います。
しかし、今まで食べていたものを突然制限しているので、その分の反動は大きいです。
エネルギーに枯渇していた体が一気に糖分を得て、脂肪として蓄えられていくので、リバウンドの原因になるでしょう。
また、炭水化物が不足している状態を体が「飢餓状態」だと判断し、より脂肪を蓄えようとします。
そのため、筋力や水分が抜け落ちて体重は減ったものの、体脂肪の量は変わっていないという最悪のケースも考えられます。
*病気のリスク上昇
炭水化物を抜いているからと油断し、たんぱく質や脂質を摂取しすぎてしまう方が少なくありません。
たんぱく質の過剰摂取は腎機能の低下、脂質の過剰摂取は心筋梗塞のリスクを高めます。
血管に悪性コレステロールが蓄積されていくからです。
□まとめ
炭水化物抜きダイエットの知られざる危険性について解説してきました。
このように、偏った食事は病気や体調不良を引き起こす原因となります。
バランスのよい食事をこころがけましょう。
炭水化物を抜くのではなく、白米を発芽玄米に変更するなど、炭水化物を選ぶダイエットに切り替えてみてはいかがでしょうか?