【お米屋さんが解説】ダイエット中にお米って食べていいの?

ダイエットをしていると気になってくるのは、糖質や炭水化物ですよね。
ケーキやお菓子を我慢しているだけあって、お米も制限した方が良いのでは?と思う方も少なくありません。
「ダイエット中のご飯の調整が難しい。」
このような悩みにお答えすべく、今回はダイエット中に果たしてお米は食べていいのか、そしてその理由、また太りにくいお米についても説明していきます。

 

□ダイエット中にお米はあり?なし?

結論から言うと、ダイエット中でもむしろお米を食べるべきです。
というのも、お米は他の炭水化物と比べて栄養豊富かつ、満腹中枢を刺激しやすく腹持ちが良いからです。一口にお米といっても、白米や玄米、発芽玄米等の様々な種類があります。
発芽玄米は特に栄養価が高くダイエットにおすすめです。食物繊維が豊富に含まれているため腸内環境を整えて便秘の改善にもつながるほか、ホルモン分泌を促して身体を若々しく保つビタミンEが含まれています。また、ダイエットをしているとストレスがたまってお肌のトラブルが起きてしまう場合がありますが、発芽玄米の中には美肌効果のあるビタミンBも含まれているので、美しくやせたい方に最適です。

 

□ダイエット中のお米生活で注意すべき事は?

まず注意すべきなのは食べる順番です。お米を食べる30分前ぐらいからサラダを食べて食物繊維を取り入れます。これにより、血糖値の急上昇を防ぎ、インスリンの分泌が抑えられるので、糖質が脂肪細胞に送られにくくなりダイエットを促進してくれます。
その次に重視すべきなのは食べる時間帯です。就寝の三時間前には夕食を済ませて下さい。
夜にご飯を消化するのは大変な負担がかかってしまい、成長ホルモンが分泌されなかったり、脂肪燃焼効果・疲労回復効果が下がったりと、ダイエットに対して様々な悪影響が出てしまいます。

 

□太りにくいお米のブランド?

普段多くの方が食べられているのは、粘りが強く、お米の風味がしっかりしているコシヒカリではないでしょうか?
太りにくいブランドは、その真反対で、サラットした口当たりの薄味のお米で、「ササニシキ」や「ひとめぼれ」が挙げられます。でんぷんの構造が簡単で分解しやすく、たんぱく質が吸収されやすくなります。

 

□まとめ

ダイエット中にお米を食べるべきか、食べるときの注意点、太りにくいお米の種類についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
食べ過ぎは注意ですが、しっかり栄養もとって健康的なダイエットを目指しましょう。

ササニシキでお米アレルギー対策ができるって本当?

最近、お米アレルギーの方が増えてきているのをご存知でしょうか?
その原因は不明な部分も多く、「残留農薬」や「腸内環境の変化」「品種改良の弊害」など様々な憶測が飛び交っている状況です。
ただ、お米アレルギーの原因が「でんぷん」だとはっきり分かっている方の症状に関しては、ササニシキで対処ができる可能性があります。
そこで今回は、ササニシキについて、なぜアレルギーに効果的なのか、の二点についてご紹介していきます。

 

□ササニシキってそもそもどんなお米?

ササニシキは宮城県出身の古いブランドのお米です。
ただ古いとは言っても、昔はコシヒカリと双璧をなす程人気でした。
その特徴は、あっさりとした食べやすい口あたりで、味の薄い日本料理ととても相性が良いことです。
もっちりもべたべたもしないため、チャーハンをはじめお寿司の酢飯にも頻繁に使われていました。
しかし冷害に弱く、育てにくかったため、ササニシキをスーパーで見かけることは少なくなっていきました。

 

□ササニシキがお米アレルギー対策になるのはなぜ?

先ほどもお伝えした通り、ササニシキはサラッとしています。
実はそこに秘密が隠されているのです。
皆さんは普段どのようなお米を食べていますか?
おそらく、コシヒカリのようにもちっとした粘り気があり、食べるとしっかりお米の味が楽しめられる品種ではないでしょうか?
このようなお米は、アミロペクチンと呼ばれる複雑な形のでんぷんを多く含んでおり、それが粘り気や旨味につながっていると考えられています。前提として、たんぱく質を分解できず、そのたんぱく質を異常と体が判断することで起こるのがアレルギーです。
お米アレルギーをお持ちの方は、アミロペクチンを分解する酵素がうまく働かず、たんぱく質も取り入れにくいため、アレルギー反応を起こしてしまっている可能性が高いです。
対して、ササニシキには単純な構造のアミロースと呼ばれるでんぷんの含有量が高く、アミロペクチンの分解が困難な方でも簡単に分解可能なので、お米を楽しむことができるはずです。

 

□まとめ

ササニシキの特徴や、アレルギー対策となる所以についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
「もうお米を食べられないかもしれない。」とあきらめていた方も、普段のお米をササニシキに変えることで、また食べられる可能性があります。医療機関でお米アレルギーについて診断をしてもらい、問題がなければぜひササニシキを食べてみてください。

お米アレルギーの主な原因とその対策をご紹介

「元々お米が好きなのに、お米アレルギーになってしまい困っている。」
このような声を最近よく聞きます。
お米アレルギーのような食物アレルギーの症状は、皮膚の蕁麻疹を始め呼吸困難にまで陥る可能性があるので、あまり安心してお米を食べられませんよね。
そこで今回は、ごはんソムリエ 徳永 真悟(米飯パネリスト)が、お米アレルギーの原因を探ることで、その対策についてもご紹介していきます。

□お米アレルギーの原因って何?

実は、お米アレルギーの原因は様々で、解明されていない部分も多いですが、一つの原因は「残留農薬」です。
アレルギーは、分解できなかったたんぱく質を異常だと体が判断することで発症します。
通常、お米が育つ過程で、農薬や化学肥料は微生物等によって分解されていくのですが、その一部がお米のたんぱく質と融合してしまい、異常なたんぱく質と認識されてしまうのです。
もう一つの原因は、食べるお米の「でんぷん」の種類です。
コシヒカリをご家庭で食べている方は少なくありませんよね?
程良い粘り気と旨味が好評の、日本を代表するブランド米です。
しかし、この粘り気が曲者で、アレルギーを引き起こしている可能性があります。
コシヒカリ系統のお米には、アミロペクチンと呼ばれる複雑な構造をしたでんぷんが多く含まれており、お米アレルギーの方はアミロペクチンを分解する酵素がうまく働いていない可能性があるのです。
さらにもう一つの原因は、「食生活の変化」です。
戦後に食事の欧米化が進むことで、今まであまり食べなかった肉料理や油料理、乳製品等を好んで食すようになりました。
そのおかげで、おなかの中の善玉菌が減り、アレルギーを悪化させる悪玉菌が増加してしまったようです。

□お米アレルギーへの対処法とは?

「残留農薬」が原因で、お米アレルギーになってしまった方への対処法としては、有機栽培米を食べてみるというのはいかがでしょうか?
無農薬のお米ならアレルギーが起こる可能性を減らすことができます。
また、アミロペクチンのようなでんぷんが原因で、アレルギーを起こしている方には、さらりとした食感が特徴の「ササニシキ」を食べることをおすすめします。
ササニシキは、アミロースと呼ばれる単純な構造のでんぷんで多くが構成されており、分解が苦手でも簡単にたんぱく質を取得することができます。

□まとめ

冒頭でもご紹介したように、お米アレルギーの原因は多岐にわたります。
ですので、対処法がわからない場合もございます。

医療機関でのアレルギー検査も大切です。その上でこの記事で紹介した対処法を試してみてください。

 

ミルキークイーンの特徴やおいしい食べ方を解説します!

お米好きの日本人なら誰もが耳にしたことがあるブランド米、ミルキークイーン。
コシヒカリまでに有名とは言いませんが、名前がかわいらしく印象的ですよね。
しかし、「ミルキークイーンってどんな味?」と聞かれると、答えるのが難しい人がほとんどだと思います。
そこで今回は、ミルキークイーンの特徴、そしてその特徴を活かしたおいしい食べ方もご紹介していきます。

 

□ミルキークイーンってどんなお米?

「ミルキークイーン」という名前の由来は、その半透明で乳白色の玄米が由来しています。
ミルキークイーンは平成元年から国の「スーパーライス計画」の一環で開発されたお米で、温暖な地域でも育てられることから、山形を北限に全国で作られています。
特徴は、その粘り気とモチモチとした食感で、冷えても固くなりにくくおいしいと言われています。
普段多くの皆さんが食べられているコシヒカリよりも更にモチッとした印象です。
これは、ミルキークイーンのアミロース含有量が低いからだと考えられます。
アミロースが低ければ低いほど粘り気が強くなっていくのです。
例えば、ササニシキというブランド米の場合、アミロース含有量が多いので、さらっとした食感になります。
しかし、「よりお米の味を堪能したい!」という方には、味が濃く、食べ応えのあるミルキークイーンがおすすめです。

 

□ミルキークイーンの特徴を活かしたおすすめの食べ方とは?

先ほどもご紹介した通りミルキークイーンは時間がたっても固くなりにくく、モチッとした食感が特徴です。
そのため、お弁当のごはんやおにぎりに使用すると効果的です。
また、粘り気が強く、味も濃いことから、焼き肉や肉じゃがといった同じように味の濃いおかずにも負けずに存在感を発揮してくれます。
炊きこみご飯など、調理の過程で粘り気が落ちてしまいがちな料理でも、モチモチ感を継続してくれるので相性が抜群です。
ミルキークイーンのおいしさを引き出すためにも、水を気持ち少なめに入れて炊くことを忘れないようにしてください。

 

□まとめ

ミルキークイーンの特徴や、そのおいしい食べ方についてまとめてきましたが、いかがでしたか?
コシヒカリで粘り気を強く感じている、という方には、ミルキークイーンと普段のお米を3:7ぐらいの割合で混ぜていただくこともおすすめです。
また、茶わん一杯平均52円ほどとお値段もお手頃です。
お子様のお弁当のご飯にも大活躍間違いなしなので、気になった方はぜひお買い求めください。

ダイエット中のお米の食べ方について徹底解説!

ダイエットや、筋トレの減量期間中に誘惑となってくるのがお米等の炭水化物ですよね。
特に日本人にとって、お米は主食として根付いており、生活と切り離せません。
おかずが美味しくて、ついご飯を何杯も食べてしまった経験はありませんか?
食べた後に後悔して「もうお米を食べるのは控えよう。」となってしまう方は少なくありません。
しかし、本当に大切なのは、太りにくいお米を、適切な量・食べ方で食べることで、ダイエットになり得るということです。
そこで今回は、太りにくいお米を始め、どのような食べ方がダイエットに効果的なのかについてまとめていきます。

 

□太りにくいお米の種類は?

お米で太る1つの原因は糖質であり、粘り気が多く甘味が強いお米ほど、糖質が多いとされています。
逆に、太りにくいお米は粘り気が少なく、あっさりしたお米ということになります。
具体的には、日本のブランド米だと「ササニシキ」や「ひとめぼれ」が挙げられます。
また、玄米や発芽玄米は血糖値の急上昇を抑えてくれるので、ダイエットに最適なお米の一つです。

 

□適切なお米の量はどのぐらい?

適切なお米の量は、その人の体格によっても異なります。
一般的に、お茶碗に一杯より少し多めの179グラム食べても大丈夫だそうです。
問題はお米と一緒にたくさんのおかずを食べてしまう点です。
お米を完全に抜いてしまうと、逆に満足感が得られなくなってしまい、ダイエットが続かなかったり、おかずの量を多くして食べてしまったりと様々な問題が生じます。
食べすぎない量をご自身で決めてみてはいかがでしょうか?

 

□お米を食べるのはいつ?

お米を食べるのは、三食のうち朝食が良いとされています。
その日一日の活動のエネルギーにもなりますし、多く取りすぎたとしても日中で消費できる可能性が高いです。
また、毎食ご飯が出てくるという方は、食べる順番を意識しましょう。野菜→肉→魚類→お米の順番に食べることで、野菜の食物繊維が血糖値の急な上昇を防いでくれる上に、胃に負担をかけません。

 

□まとめ

ダイエット中のお米の食べ方について、種類や量、食べ方等の観点から考察してきましたが、いかがでしたか?
お米を抜いて、ちょっとしたお菓子に手を出してしまうよりは、お米をしっかり食べたほうがダイエットにも効果的です。
太りにくいお米の種類に関しては、くりやのホームページで扱っているものがたくさんあります。
ひチェックしてみてください。

筋トレをしている方にお米を使ったおすすめの料理をご紹介

最近、筋トレを始められた方はいらっしゃいませんか?
筋肉トレーニングは、器具で身体を追い込んだり、プロテインドリンクを飲んだりすることだけではありません。
筋トレには食事からの栄養摂取が必要です。
体型を気にして筋トレ・ダイエットに取り組む女性の多くが、過剰な食事制限をする傾向があります。
しかし、一日に必要な栄養をしっかり摂取しないと逆効果になる可能性があることをご存じでしょうか?
お米に含まれる糖質や食物繊維は、体調を整えて、運動へのエネルギーを生み出してくれます。そこで今回は、筋トレに熱心な方にこそ知って欲しい太りにくいお米の種類や、お米を使ったおすすめの料理を紹介していきます。

 

□太りにくいお米を食べよう

皆さんは普段どのようなお米を食べていますか?
日本では、コシヒカリの消費量が特に多く、粘り強く、モチッとした食感が特徴的で、お米の味をしっかり楽しめるので人気の品種となっています。
しかし、こういった粘りの強い品種はアミロースの含有量が低い、アミロペクチンの含有量が多い、糖質も比較的多いという特徴があります。
そのため、脂肪に変わりやすい種類とも言えます。
太りにくいお米の種類としておすすめするのは、サラッとしていて粘り気が少なく、あっさりしていて甘みが少ないお米です。
アミロースの含有量が多くて、でんぷんの構造が簡単で分解しやすいので、脂肪にもなりにくいのです。
具体的な種類としては、「ササニシキ」や「ひとめぼれ」「インディカ米」等が挙げられます。

 

□お米を使ったおすすめ料理

先ほどご紹介したあっさり味のお米を使うと仮定します。
そのようなお米はとんかつやハンバーグ等の味の濃い食べ物にはあまり適さないでしょう。
逆に、和食などの控えめな食べ物との相性は抜群で、酢飯やチャーハンが美味しく作れます。
鶏胸肉を使ったバターカレーライスは、味も飽きずに、たんぱく質や炭水化物がバランス良く摂取できます。
鮭もたんぱく質が豊富なので、脂身を除いた鮭を焼き、醤油をかけてアボカドなどを添えて丼ご飯にすれば健康ご飯のできあがりです。

 

□まとめ

太りにくいお米の種類、そしてそれらを使った料理をいくつか紹介しましたが、いかがでしたか?
ここで紹介したご飯の種類やレシピもぜひ試してみて下さい。
一緒に使う材料も脂身を控える、たんぱく質やビタミンが多く含まれたものにするなどでバランスの取れた良い食事につながります。
栄養の偏った食事や、昼食を抜くなどをせず、健康的な食事で身体を作っていきましょう。

減量中ってお米を食べて良いの?食べ方を解説します

筋トレを続けていると、筋肉のキレが気になったり、脂肪をもっと落としたいと誰もが考えます。中には、ボディビルダーのように本格的に3か月以上前から大会に向けて減量に入っていく方もいます。
そういった方にとって、お米はやはり「敵」に思えますよね。

そこで今回は、減量中やダイエットをしている方に、お米との正しい向き合い方・食べ方について、ごはんソムリエ 徳永 真悟(米飯パネリスト)がご紹介していきます。

□お米をそもそも減量中・ダイエット中に食べるのはOK?

結論から言うと、OKです。
むしろ糖質を摂取しなければ、脂肪を燃焼するためのエネルギーが足りなくなり、効率的ではありません。
問題なのはその量です。
お米は、ブドウ糖に分類され、消化吸収されて余った分は肝臓に貯蔵されるのですが、その貯蔵量に限界があり、それを超えると脂肪となってしまうのです。
山盛りのご飯を食べるとなると、筋トレの減量やダイエットに対しての悪影響になりかねませんが、普通の茶碗一杯分なら問題ではありません。また、ご飯にはたんぱく質も含まれており、海外のボディビルダー達にも人気です。
食物繊維も含まれているため、腸内環境を整えて便秘の改善にもつながります。
よく筋トレやダイエットにいそしんでいる方は、タンパク質中心の食事に偏ってしまい、腸内環境を悪くさせがちです。
体調が崩れるとトレーニングの質にも影響してしまいます。
大会前の減量末期でも無い限りは、できるだけお米を食べるようにしましょう。

□ご飯を食べるタイミングと量は?

ご飯を食べる重要性についてまとめてきましたが、では一体いつ、そしてどのぐらいの量を食べれば良いのでしょうか?
一般的には、筋トレ前後がエネルギーの吸収の効率が一番良いと考えられています。
実際、プロテインは筋トレの後に飲むことが多いですよね。
逆に、夜寝る前のご飯は一番避けたいです。
身体は休息に向かっており、脂肪燃焼能力は弱くなっていくため、どんどんと脂肪に変わっていきます。
また、男性は一日に二合、女性は一日に一合半を目安にしましょう。(一合はお茶碗二杯分です)

□まとめ

減量中やダイエットをしている方向けに、お米を食べる重要性、そしてお米の食べ方についてご紹介してきましたが、いかがでしたか?

一日に必要な摂取量やカロリーを越えなければお米は食べても大丈夫です。
むしろ健康的にやせる、脂肪を減らす上で、お米は大変重要な役割を担っています。
太りにくいお米の種類についての記事もありますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

【お米屋さんが解説】筋トレ中は炭水化物の量は控えるべき?

「筋トレを続けているけど、腹筋が割れない。」
このようなお悩みをお持ちの方は少なくありません。人間の身体の構造上、腹筋はもともと6パックに割れており、皮下脂肪や内臓脂肪のせいでこれらが見えにくくなっているようです。しかし、単純に炭水化物を極端に控えることが、筋トレの成功につながるのでしょうか?腹筋が割れても不健康になってしまったら元も個もありませんよね。
そこで今回は、お米を例に挙げて、筋トレ中の炭水化物の量について考察していきます。

 

□腹筋を割るためには、炭水化物は控えるべき?

腹筋を割るには体脂肪を落とし、かつ筋肉も鍛える必要があります。ですので、まったく炭水化物を摂らないとなると、運動に使うためのエネルギーも手に入らないので元も子もありません。だからと言って食べ過ぎてもいけません。
まったく、腹筋が割れる気配のないという方は、脂肪を落としていく最初の時期に、一日茶碗一杯分の白ご飯の糖分(50グラム)で我慢してみて下さい。また、少し腹筋が出ているという方は、朝と昼、また筋トレ後に食べるようにしましょう。摂取すべき糖分量の目安としては、「自分の体重÷1000×1.2」グラムです。
試しに計算してみましょう。あなたの体重が60kgだとすると、
60000÷1000=60グラム。60グラム×1.2=72グラムとなります。お茶碗一杯分が50グラムとすると、少し増えましたね。
また、炭水化物:たんぱく質=3:1の割合で食べると、たんぱく質のみを摂取したときよりも38%以上の筋力増加につながるという研究も出ているようなので、試してみて下さい。

 

□食べるタイミングはいつがベスト?

せっかく食べた炭水化物をできる限り筋肉の発達に使いたいですよね。
そのためにはまず、筋トレの約3時間前にお米のような糖分を摂る必要があります。そうすることで、筋グリコーゲンの量を高めてくれて、運動するエネルギーが上がっていきます。
筋トレの後は、2時間以内にしっかりとした食事を摂取するのが理想的です。トレーニングで枯渇したエネルギー源を、十分な量のたんぱく質とともに炭水化物を摂取することで補います。

 

□まとめ

腹筋を割るためには炭水化物は控えるべきか、ということを主なテーマに筋トレ中の炭水化物の目安摂取量やタイミングについてまとめてきましたが、いかがでしたか?
お米は種類によって糖質もちがってきます。太りにくいお米や、そのレシピについての記事もご用意しておりますので、ぜひ活用して頑張って下さい。

無農薬米は実際どうなの?そのメリットとデメリットとは!

食品の安全性に敏感な人が増える昨今ですが、多くの製品が溢れる中で何を選ぶべきか迷うこともあるのではないでしょうか。
特に毎日口にするいいお米にこだわりたいと思った時に、無農薬米を思い浮かべる方もいるかもしれません。

「でも単に無農薬というだけで本当にいいことばかりなの?」

無農薬ではないお米もたくさんある中でこんな風に疑問に思うのも当然です。
そこで今回は、無農薬米をメリットとデメリットの両面から解説します。

□メリット

農薬の中には人体に悪影響を及ぼす可能性を否定しきれないものもあります。
適切に使えば基本的には被害が出ないような薬が使われてはいますが、散布量や回数によっても濃度は異なるため安全性を一概に測ることができないのも不安の種となっています。
すぐに健康被害が出るわけではなくても、体の中に蓄積してしまうものもあります。
体の弱い方やお子さんのいるご家庭では特に気になるところなのではないでしょうか。
無農薬ならそれらの心配が一切ないというのが最大かつ有名なメリットでしょう。
また無農薬のお米は生産地で括られることなく、単一の生産者ごとに販売されることが多いので生産者の顔が見えるのも大きな安心のポイントです。
安全の意識が高い生産者ならネット上でも生産方針を把握できるようにしていたり、賞の受賞歴から信頼度を判断したりすることができます。
また、無農薬米は素材そのものの味を最も活かせるとも考えられています。
本来の風味を感じられる美味しさを支持して無農薬にこだわる消費者もいるようです。

□デメリット

農薬を使わない分の手間や時間がかかってくるので、価格は農薬仕様のものに比べてどうしても高くなります。

一般的には3割り増し程度の差を想定する必要があります。
コンスタントに消費する食品であるだけに値段の負担は見逃せないデメリットなのではないでしょうか。
また、「無農薬」という記載が必ずしも完全に農薬の影響がないものだと判断できるものではないということもあるでしょう。
生産時に農薬を散布していなくても前年度などの農薬が土壌に残留している可能性があります。

また政府公認の農薬なら使用していても無農薬と記載することが可能です。
安全性を確証された農薬だから公認されていると言っても、無農薬にこだわりたい人は注意する必要があるかもしれません。
加えて農薬を使わないことで虫の悪影響を受けやすくなるのも無農薬の難点です。
いくら手間をかけても農薬の使われていない野菜には虫がよりやすくなってしまうのは事実です。
虫や虫食い米の混入が気になる方には完全無農薬よりも、他の減農薬などのお米の方が適しているかもしれません。

□まとめ

今回は無農薬米のメリットとデメリットを解説しました。
良いとことも悪いとことも知った上で自分は何が大切かを考えて判断するのが、いい食品を選ぶときの大切なポイントかもしれません。
その際にはこの記事をぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。

 

発芽玄米が気になる!豊富な栄養とその効果とは

健康に良くて、玄米よりも柔らかく食べやすい発芽玄米が人気を集めています。
玄米をわずかに発芽させた状態である発芽玄米は、栄養豊富で白米と同じように炊飯できる優れたお米です。
しかし、「健康に良い」と聞いたは良いものの、具体的にどんな栄養があってどんな良い効果があるのか気になりませんか?
そこで今回は、発芽玄米に含まれる栄養素と、発芽玄米を食べることによる効果についてご紹介します。

□栄養

発芽玄米は白米よりも玄米よりも栄養効果が高いお米です。
どんな栄養が豊富なのか解説します。

*食物繊維

食感優先の白米が取り除いてしまっている食物繊維が、発芽玄米の糖層にはたくさん含まれています。
なんと白米の8倍も含有していると言われています。
食物繊維は、腸からの脂肪の吸収を抑え腸内環境を改善し、身体の内側から整えてくれます。

*ビタミン

白米の2倍以上のビタミン類があります。
疲れやすさや免疫力に関連しているビタミンB群が多く含まれているのが特徴です。
ビタミンEと合わせて肌にとても良い栄養素です。

*ガンマーオリザノール

皮膚の血液循環、促進皮膚の老化防止に効果的で、自律神経失調症や更年期障害も緩和してくれる栄養素です。
アンチエイジングや美肌にも効果があることから女性に嬉しい効果です。

*GABA(ガンマ-アミノ酪酸)

ストレスに良いと言われているGABAが発芽玄米には含まれています。
他の米にも含まれていますが、発芽玄米の含有量は白米の10倍、普通の玄米の2倍です。
脳細胞の代謝機能を活発にすることで、アルツハイマー等の予防や腎臓や肝臓の調子を良くすることに効果があります。
さらに、肥満の原因となる中性脂肪を抑制します。

*PSG(胚芽ステロール配糖体)

また、中性脂肪や体脂肪を減らす効果を持つためダイエット効果は更にアップ、生活習慣病の予防にもつながる非常に優れた栄養素です。

□効果

発芽玄米は生活習慣病の予防や便秘の改善などの効果的です。
お通じをよくし、腸内環境を整えることでダイエットや美肌にも良いということは人気の理由でしょう。
白米よりも自然と噛む回数が増えるので健康的です。
カリウム、マグネシウム、カルシウムといった栄養が血圧の低下を促してくれるため、高血圧症の改善効果も期待できます。

□まとめ

今回は発芽玄米の栄養と効果について解説しました。
健康的だと言われる理由を理解していただけたでしょうか。
ぜひどんな効果があるのかを把握した上で、一度発芽玄米を試してみてください。

 

簡単お米料理3選!すぐできて美味しいレシピお伝えします

現代は主婦でも忙しいものですよね。
主婦だからといって毎回料理にかけられる時間があるわけではないでしょう。

「忙しいけど、炊飯器にお米が残っている時には消費したい」
「時間はないけどお米は使って料理を作りたい」

そんなジレンマに悩む主婦の皆さんに向けて今回はお米を使った簡単な料理を三つご紹介します。

□ボリュームたっぷりおにぎり

お米を使った料理の大定番であるおにぎりですが、ただのおにぎりでは満足できないときにオススメのレシピです。
天かすや天つゆ、青のりを混ぜ込んだおにぎりが「悪魔のおにぎり」として話題を集めたことはご存知ですか?
そんな人気の組み合わせを使った簡単なおにぎりの作り方をご紹介します!
1〜2人分の材料は以下の通りです。

・炊いたご飯 180グラム
・天かす 大さじ2
・鰹節 一袋
・白だしもしくは天つゆ 大さじ1
・オリーブオイル 大さじ1
・炒りごま 大さじ1
・青のり(七味唐辛子に変えることでピリ辛にもできます) 小さじ1

まずご飯とオリーブオイルを切るようにして混ぜ合わせ、その後全ての材料を混ぜます。
そのあとは握るだけで完成です。
混ぜて握るだけなのに、しっかりお腹にたまるので、弁当や夜食、お酒の後にも合います。

□炒飯

シンプルな卵のチャーハンは、包丁やまな板を汚さず、パパッと作れて洗い物も少ない簡単料理の代表です。
慣れてしまえば3分で作ることだってできてしまうかもしれません。
パラパラに仕上げるコツを知っておけば、卵だけでも十分美味しいご飯になります。
一人分の材料がこちらです。

・卵 一個
・ご飯 適量
・サラダ油 大さじ1
・鶏ガラスープの素 小さじ1〜2
・ごま油 小さじ1
・塩胡椒 少々

サラダ油をひいて熱したフライパンに混ぜた卵を投入して触らずにおいておきます。
卵を入れたらすぐに上からご飯を入れます。
中火にしてヘラで大きくかき混ぜ、卵をご飯に絡ませます。
パラパラしてきたら調味料を入れて味を整え、最後にごま油をまわしかけたら完成です!

□クッパ

最後に煮る料理をご紹介します。
全ての材料を鍋に入れてグツグツ煮るだけでできてしまう簡単料理です。
以下の材料は二人分です。

・炊いたご飯150グラム
・にんじん1/2本
・乾燥ワカメ 3つまみ
・卵 2個
・鶏がらスープの素 大さじ山盛り1
・塩コショウ 少々
・ごま油 小さじ1
・白ゴマ 適量
・水 600cc

まず人参を短冊切りにして、耐熱容器で二分間レンジにかけておきます。
水と鶏ガラスープの素を火にかけ、人参とワカメを入れた後、ご飯を追加します。
煮えたら卵を回し入れふんわりかき混ぜたら、調味料で味を整えてください。
他にも冷蔵庫に残っている野菜やお肉を入れても美味しく出来上がります。
時間のないときに手軽に作れてありものを消費できるのは嬉しいですよね。

□まとめ

今回はお米を使ったおすすめ手軽料理3選をご紹介しました。
ぜひ今回のレシピを参考に、忙しいけれどお米をどう料理しようか迷った時に簡単料理をパパッと作ってみてください。

 

【お米の品種改良】どうやって改良されるのか解説します

お米は長く日本人の食卓に寄り添う食材です。
現在いろいろな銘柄が出回り、美味しいお米がたくさん選べるようになっていますがそれらはどのように生まれてきたものなのでしょうか。
遺伝子組み換えなどの問題が話題になる昨今、お米の品種改良のやり方も知っておきたいと思う方も多いかもしれません。
そこで今回はお米の品種改良はどのような方法で行われてきたのかをご紹介します。

□分離育種法

最も古典的なやり方で、明治時代まではこの方法のみで改善が行われていました。
偶然生まれた他と違う特性を持つ稲を増やして育てて行きます。
また狙った特性を保持して開発する手段がないのも難点です。

□交雑育種法

明治時代に新たに開発された改良方法で、人工交配を行い新しい品種を作り出します。
自然に発生する良い稲を待つという分離育種法から、二つの異なる特性を持つ稲を掛け合わせることで狙った特性を併せ持つより良い稲を作ろうとする方法へと変わりました。
この方法が開発された明治時代から一気に改良が進みたくさんの種類が生まれ、現在でもこの方法が主流です。

掛け合わせで生まれた種の性質はすぐに安定するわけではないので、三回以上繰り返し植えて性質を落ち着かせる必要があります。
代表的な美味しい品種であるコシヒカリやコシヒカリを親にもつあきたこまちなどもこの方法で開発され、現在生産されている稲の中で最も多く用いられている開発方法だと言えるのではないでしょうか。

□放射線育種法

稲の種に放射線を当てて人為的に変わり種を発生させるやり方です。

□葯(やく)培養

穂が出る前の稲にある花粉の入った袋のことを葯と言います。
雄しべの葯を取り出し、栄養分の入った試験管の中で育てる技術です。
寒天を用いて育て、出てきた性質を安定して固定できるので交雑育種法よりも2年ほど早く品種を完成させることができると言われています。

□プロトブラスト培養

細胞壁を取り除いて裸にした細胞のことを「プロトブラスト」と言います。
プロトブラストを育てることで特殊な性質を持った種を生み出す方法です。

□遺伝子組み換え

他の野菜と同様に人為的に遺伝子を組み替えて、狙った性質のみを変化させる技術です。

□まとめ

今回は現在までに開発されたお米の品種改良の方法についてご紹介しました。
どんな検証や実験を繰り返すことでお米が改良されていくのか、少しでも理解していただく手助けになって入れば幸いです。
品種改良がどうやってなされているのかをしれば、安心できる方法を使って開発された品種を選ぶことができるかもしれません。
毎日食べるお米だからこそしっかりルーツまで把握しておくのは大事なのではないでしょうか。

 

有機JAS米とは?気になるメリットをご紹介します

家庭を持っていてもいなくても、頻繁に口にするお米はいいものを選びたいと思っている方は多いのではないでしょうか。
料理をあまりしない人が多いと言われる男性でも、良いお米を知っておきたいと感じる人は珍しくないはずです。
「有機JAS米という表記を目にして気になっているが、なんのことかわからない」
今回はそんな疑問を持っている方に向けて、有機JAS米についてご紹介します。

□有機JAS米とは

JASとは、日本農林規格の略称です。
2000年に改正されたJASによって有機農産物の表示の認証が定められています。
農林水産省が認定した有機JASマークがあるものが正式に証明されたものとなっています。
有機JASの認定を受けるためには毎年登録機関の厳正な監査を受けなければなりません。
マークのついているものは監査をくぐり抜けた確実に安全な農産物だと判断することができるでしょう。
有機JASの認定条件には以下のようなものがあります。

*農薬・化学合成肥料を原則未使用

*植え付けから過去2年以上、禁止されている農薬や化学合成肥料を未使用の水田で栽培されている

*遺伝子組み換え由来の種は使用しない

*生産から出荷までの生産工程管理の記録をつける

そもそも有機農産物とは薬に頼らず自然の力を最大限に利用して生産された農産物のことです。
土壌そのものの生産力や自然循環機能を活用し、環境にも配慮された農業が有機農業なのです。
そのため、薬の影響がないかどうかの判断のために自分の畑のみならず近隣の畑で薬の散布がある場合には認定されないなど基準は非常に厳しくなっています。

□メリット

厳しい監査に挑み、認定されたお米はどのように他のお米と違うのでしょうか。

*美味しさ

自然の力を存分に活かした生産方針で生まれたお米の味は、格段に他のものより良いと評価されています。
本来の素材の風味の違いは誰でもわかるほど美味しいです。

*栄養価

有機野菜のイメージ通り体にとてもよく、栄養価が非常に高いです。
特に「抗酸化物質」が多く含まれており、アンチエイジングや免疫力に効果的です。
ビタミンなどの野菜に期待される栄養素が基本的に多く含まれている傾向にあるので、健康を意識している方には非常に魅力的なのではないでしょうか。

*安全性

有機JASの認定条件をクリアするためには、遺伝子組み換えや放射線技術を用いた稲を用いることができません。
昨今問題視されている化学物質の含有量も少なく、食の安全に関して非常に良質だということができるでしょう。

□まとめ

今回は有機JAS米についてご紹介しました。
こだわりの強い生産者が育てた米だからこそ認定される有機JAS米をぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

 

古米は食べたくない?美味しく炊く方法があります!

「残っている古米、味が嫌で消費できない」
「古米でもできるだけ美味しく食べたい」

長期保存することもあるお米では、こういった悩みが発生することもあるのではないでしょうか。
保存して忘れていた古米が出てきた時に、消費に困ることもあるかもしれません。
そこで今回は、ごはんソムリエ 徳永 真悟(米飯パネリスト)が美味しく古米を炊くための方法をご紹介します。

□氷を入れる

準備ができた炊飯器にスイッチを入れる前に氷を二個ほど入れるだけで仕上がりが良くなります。
氷を入れることによって米の吸水速度がゆっくりになり、粘りが改善します。
パサパサしがちな古米の問題を解決してくれる一つの方法です。
冷やすことがポイントなので、氷ではなく冷やした水を使うことでも同様の効果を期待できます。

□お酒を入れる

お酒には食材をふっくらさせる効果があります。
日が経って味が落ちたお米に、お酒を大さじ1~2杯入れてから炊飯しましょう。

□みりんを入れる

みりんを入れて炊くと、お米にツヤが出て美味しくなります。
古くなったお米は味とともにツヤも落ちてきますが、みりんを入れてツヤツヤに仕上げれば新米のような美味しさが期待できるのではないでしょうか。
小さじ1/2~1杯が適量です。

□炭を入れる

豊富なミネラルと、遠赤外線を放出する炭の効能でお米の口当たりの良さを向上してくれます。
炭を入れるときには加えて少し塩を一緒に入れると効果が高まります。

□出汁昆布を入れる

本来のうまみも劣化してしまっている古米の味を補うために出汁昆布を入れることもあります。
古米を白米のままでも美味しく食べるためには知っておくと格段に違うのではないでしょうか。

□大根おろしの汁を入れる

大根おろしの汁もお米に旨味を足してくれるアイテムです。
一合に大さじ2程度を入れると、大根おろしに含まれるアミラーゼなどの酵素がデンプンを分解してくれ旨味になります。

□蜂蜜を入れる

米本来の甘みが落ちてしまっているのが気になる方にオススメです。
蜂蜜を一合に大さじ1程度使いしておけば、良質なツヤと甘みが復活し、新米に近づきます。

□軽い力で研ぐ

力を入れすぎるとお米が割れる原因になります。
これは新米でも同様ですが、最初に入れた水は糠が多く含まれているのでできるだけ早めに捨てましょう。

□水分は多めに

炊く前に釜に入れる量は新米の時より多めにしてみましょう。
乾燥が進んでいる古米の食感を改善するために効果的です。

□まとめ

今回は古米を美味しく食べるために有効な方法についてご紹介しました。
長期間経ってしまった古米でも、プラスアルファの一手間で美味しく食べることができます。

もち米の次にもちもちしているお米の代表として、ミルキークイーンという品種があります。そのミルキークイーンを混ぜて一緒に炊いて頂くのも一つの方法です。

古米が手元にあって困っている方はぜひ今すぐ今回の記事を参考に家にあるもので古米を美味しく炊いてみてはいかがでしょうか。

 

お米の歴史!お米が辿ってきた品種改良の歴史をご紹介します

お米は明治時代から品種改良を重ねられ、今では毎年新しい品種が生まれています。
大昔から日本人の主食として親しまれてきたお米ですが、どんな歴史を持っていてどんな種類が現在あるのか案外知らない方も多いのではないでしょうか。
身近でありながら改まって学ぶ機会のないお米の品種改良の歴史について今回はご紹介します。

□品種改良のルーツ

少しでも美味しく、少しでも冷害に強いお米を、とたくさんの人が品種改良に努めましたが、本格的な品種改良で有名なものに「亀の尾」があります。
明治30年に阿部亀治が山形県で、それまでのものより風圧と冷害に強く早くみのる品種を開発しました。
この「亀の尾」はササニシキやひとめぼれといった現在も人気の品種のルーツになっています。

□品種改良技術の進歩

「亀の尾」が開発後に日本で品種改良が広く本格的に行われるようになりました。
優れた株を探して選別し、その種を栽培してさらに選別を重ねることで改良を進めるそれまでのやり方から、人工交配の方法が使われるようになったのがこの時期です。
前者の方法では狙った特性を残す手段がなく効率が悪かった点が改善され、品種改良がより効果的に行えるようになりました。
世界で初めて人工交配に成功した日本人である加藤茂苞(しげもと)が25年かけて開発したこの方法は「交雑育種法」と呼ばれます。
彼は多くの新種を生み出し、「品種改良の父」と言われています。

□品種改良で生まれた代表的な種類

そうして進化してきたお米の品種改良は現在でも交雑育種法を主流に開発が進み、全国で300品種の栽培が行われるまでになりました。
その中でも品種改良で生まれ、現在広く好まれている品種をいくつかご紹介します。

*コシヒカリ

代表的な品種である「コシヒカリ」は、昭和19年に品質も味も良い「農林1号」と、いもち病に強い「農林22号」を掛け合わせて生まれたものです。
コシヒカリには茎が弱く倒れやすかったり、いもち病に弱かったり、難点も残っていました。
しかし品質の良さと美味しさで東北と北海道を除いて、広く今でも生産されています。
全国作付面積が30年連続一位を獲得するなど、美味しいお米の代表と言えるのではないでしょうか。

*あきたこまち

コシヒカリと病気や冷害に強い「奥羽292号」を掛け合わせてできたのがあきたこまちです。
コシヒカリに残った欠点を解決するための品種改良の末に開発され、コシヒカリに負けず人気の品種です。

*ひとめぼれ

コシヒカリと並んで、日本古来の品種をルーツにもつ代表的な品種です。
1980年の大冷害ののち、冷害により強い品種を求めて開発されました。
味の良いコシヒカリと耐冷性の高い「初星」を親にもつ粘りの強い人気の種類です。

□まとめ

今回はお米が品種改良を通してどう変遷してきたかについて少しご紹介しました。
毎日当然のように口にするからこそ、今回の記事をきっかけにお米の歴史の理解を深めていただければ幸いです。